アスク労務通信(アスク労務管理事務所のメルマガ)

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NO.27  発行日 令和 2年 1 月 1 日( 水 )

みなさん、こんにちは。
社労士の久保です。

新年あけましておめでとうございます。
皆様のおかげで今年も無事に新しい年を迎えることができました。

昨年4月から働き方関連法の施行を始めとして、労働社会保険関連法が
目まぐるしく変化しております。今年4月には、働き方改革関連法の
目玉である「同一労働同一賃金」の施行、パワハラ防止法の施行、行政
への申請の電子化が義務化等、大企業に分類される事業所は対応が必要
となります。準備はいかがでしょうか?

今後も、兼業・副業による雇用保険法、労災保険法の改正、年金改革と
弊所としてのご支援のフィールドは広くあります。

顧問先様・関与先様へのご支援を一層していくことが必要となります。常に最新
の情報を提供し、法改正への対応をスピーディに正確性を持って実施してまいります。

また、弊所は開業4年目を迎え、事務所規模の拡大により、これまで以上に
お客様のご要望にお応えできるようにしてまいります。

本年も宜しくお願い致します。

今回のテーマは「36協定」と「高齢者雇用」「健康保険」です。


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進めていますか? 

36協定締結&作成



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◆「時間外労働の上限規制」がいよいよ中小企業にも適用

 来年4月1日から、中小企業でも時間外労働は原則「1か月45時間」「1年360
時間」とされ、36協定で特別条項を定めた場合も法定の上限を超えると罰則の対象
となる「時間外労働の上限規制」が適用されます。
 厚生労働省では、この適用に向けて、今年度下半期を集中的施策パッケージの実
施期間と位置づけ、主に次のような取組みを行っています。

◆36協定未届事業場への案内文の送付

 厚生労働省では、今年度より36協定未届で労働者数が10人以上の事業場等に「自
主点検表」を送付し、提出を求めるだけでなく個別訪問等も実施しています。
集中的施策パッケージでは、この自主点検により把握した36協定の届出が必要と考
えられる事業場に対し、案内文を送付しています。

◆特別条項締結事業場への集中対応

 36協定の特別条項は、通常予見できない業務量の大幅増加等の場合に限り、上記
の限度時間を超えて働かせても法違反とならない免罰効果を有する定めですが、上
限規制により、法定の時間を超えると6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に
処せられます。
 集中的施策パッケージでは、時間外労働時間を月80時間超とする特別条項付き
36協定を届け出た事業場に対する説明会の開催、不参加事業場への個別訪問等を
実施して、上限規制への対応を求めています。

◆提出前にチェックを受けましょう

 来年4月1日以降を始期とする36協定届は、新様式にて作成します。新様式には、
上限規制について、時間外労働時間に係るものと時間外・休日労働時間の両方に
係るもののいずれをもクリアしている内容を記載しなければなりません。
 また、新設されたチェックボックスへのチェック漏れがあるとその場で修正す
る「補正」ではなく「再提出」扱い
となってしまう等、記入上の注意点が複数あります。
 さらに、従業員代表者が不適格と判断される等により36協定そのものが無効に
なってしまうと、時間外・休日労働を行わせること自体が違法行為となります。
来年度の36協定届の作成と提出では、「年中行事の1つ」との楽観視はせずに、監
督署に提出する前に専門家のチェックを受けることをお勧めします。



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高齢者雇用の雇用状況 〜厚生労働省調査より〜



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◆65歳までの高年齢者雇用確保措置のある企業はほぼ100%

厚生労働省は、高年齢者を65歳まで雇用するための「高年齢者雇用確保措置」
の実施状況などを集計した、令和元年「高年齢者の雇用状況」(6月1日現在)
を公表しました(従業員31人以上の企業161,378社の状況をまとめたもの)。
同調査によれば、65歳までの雇用確保措置のある企業は99.8%と、ほぼ100%
となっています。

◆定年制の廃止、引上げを講じる企業割合が微増

雇用確保措置の実施済企業のうち、「定年制の廃止」を講じている企業は4,297
社、2.7%(対前年0.1ポイント増加)、「定年の引上げ」を講じている企業は
31,319社、19.4%(同1.3ポイント増)、「継続雇用制度の導入」を講じている
企業は125,501社、77.9%(同1.4ポイント減)となっており、定年制度により
雇用確保措置を講じるよりも、継続雇用制度により雇用確保措置を講じる企業
の比率が高いものの、定年制度の見直しを講じる企業がわずかながら微増して
いることもわかります。

◆66歳以上働ける制度のある企業が増加

66歳以上働ける制度のある企業の割合も増加しています。66歳以上働ける制度
のある企業は49,638社(同6,379社増)、30.8%(同3.2ポイント増)、70歳以
上働ける制度のある企業は46,658社(同6,143社増)、28.9%(同3.1ポイント
増)となっています。
66歳以上働ける制度のある企業は、大企業、中小企業共に増加してきているこ
とがわかります。

◆今後の動向も踏まえて検討を

現在政府は70歳までの就業機会確保を事業主の努力義務とする高年齢者雇用安
定法の改正に向けて動いています。少子高齢化や労働力人口の減少により、高
齢者雇用は今後ますます進んでいくことが予想されます。企業としても、先を
見据えて対応を考えていきたいものです。

【厚生労働省「令和元年「高年齢者の雇用状況」集計結果」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000182200_00003.html


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健康保険の被扶養者に国内居住要件が求められます



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外国人労働者の受入れ拡大に伴い、2020年4月1日から健康保険法の被扶養者にも
国内居住要件が求められることになりました。外国人労働者の母国に残された家
族の疾病、負傷などについても日本の健康保険で給付を行うことになれば、保険
財政を圧迫するからです。被扶養者として認められるには、原則として、日本国
内に住所を有することが要件ですが、外国にいても被扶養者として認められる者
や日本国内にいても被扶養者から除外される者など一定の例外がありますので、
そこを整理します。

◆法律の条文(改正後の健康保険法第3条7項)

この法律において「被扶養者」とは、次に掲げる者で、日本国内に住所を有する
もの又は外国において留学をする学生その他の日本国内に住所を有しないが渡航
目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認められるものとし
て厚生労働省令で定めるもの(※1)をいう。ただし、後期高齢者医療の被保険
者等である者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生
労働省令で定める者(※2)は、この限りでない。
1号〜4号  略

◆日本国内に住所を有しないが、例外的に被扶養者と認められる者

上記※1の「渡航目的その他の事情を考慮して日本国内に生活の基礎があると認
められるものとして厚生労働省令で定めるもの」とは、下記の人たちをいいます。

? 外国において留学をする学生
? 日本からの海外赴任に同行する家族
? 海外赴任中の身分関係の変更により新たな同行家族とみなすことができる者
(海外赴任中に生まれた被保険者の子ども、海外赴任中に結婚した被保険者の配
偶者など)
? 観光・保養やボランティアなど就労以外の目的で一時的に日本から海外に渡
航している者(ワーキングホリデー、青年海外協力隊など)
? その他日本に生活の基礎があると認められる特別な事情があるとして保険者が
判断する者

◆日本国内に住所を有するが、例外的に被扶養者と認められない者

上記※2の「この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省
令で定める者」とは、下記の人たちをいいます。

?「医療滞在ビザ」で来日した者。医療滞在ビザとは、日本において治療等を受
けることを目的として訪日する外国人患者等(人間ドックの受診者等を含む)及
び同伴者に対し発給されるものです。
?「観光・保養を目的とするロングステイビザ」で来日した者(富裕層を対象と
した最長1年のビザ)

なお、国民年金の第3号被保険者についても、健康保険と同じ2020年4月1日か
ら国内居住要件が求められますが、その要件は上記※1、※2と同様に判定され
ます。第1号被保険者については、従来から国内居住要件がある一方で、国内に
いても被保険者から除外される例外規定が新設されましたが、それは上記※2と
同様に判定されます。


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